褥瘡対策におけるコンピュータの活用について

医療法人 野毛会 もとぶ野毛病院
看護士 小山 輝美

当院の概要

 診療科目 内科・外科・脳神経外科・放射線科
      リハビリテーション科・小児科
 病床数  150床(全床療養病棟)
 病棟種別 特殊疾患療養病棟1−25床
      特殊疾患療養病棟2−21床
      療養病棟入院基本料1−44床
      介護療養病棟(60床)
 職員数  146名
 看護方式 チームナーシング・受け持ち制

平成12年度より、外科医師と看護師を中心に褥瘡対策チームを発足 平成14年4月から外科系医師・内科系医師・看護師・介護士・栄養士から成るチームを編成し、
月2回の褥瘡回診と月1回のカンファレンスを行っている。また、不定期ながら、褥瘡についての勉強会も行い、組織と内容を充実させた。
褥瘡の発生危険度が高い患者、褥瘡を有している患者について院内イントラネットを活用し褥瘡対策委員以外のスタッフでも病期の判断と処置を的確に行うことが
出来るようにシステム作りをしているところである。  別ページ:褥瘡対策チーム規定


褥瘡対策におけるコンピューターの活用

 
 
当院では、早くから医療現場にコンピューターを導入し、業務改善・共通認識の構築をすることに努めてきた。
インターネット技術でネットワークのレベルアップを行い、イントラネット型の院内情報システムができあがり、一画面から患者情報のほとんどすべてを検索でき医師、看護師、介護士および事務医事部門等すべてのコ・メディカルに至るまで大きな役割をはたしている。
褥瘡対策においても 全入院患者に対して、ブレーデンスケールを用いて、褥瘡発生危険度を予測している。
このブレーデンスケールはイントラネット上で参照でき 発生危険度が高いと診断された患者には、褥瘡ケア基準に基ずいて、看護や介護、栄養面からの対策が検討される。
たとえば栄養士は看護支援システム上の温度板より情報を収集し栄養アセスメントを行い、補食の適応なども考慮する。
また褥瘡マットや体交枕も褥瘡委員で管理し、褥瘡マットはどの患者に使用しているかを一覧表にし、体交枕はどの病棟にどのくらい使用しているかを載せている。
褥瘡委員会では 褥瘡を有している患者、褥瘡発生危険度が高いと診断された患者に使用されているか再検討をしたり、DESIGN点数の推移と、デジタルカメラの画像ファイリング等を活用しケアカンファレンスを行っている。
月一回のカンファレンス結果も含めてすべてを、イントラネット上の会議記録にアップされ、全職員が閲覧できるようにしている。

褥瘡ケア基準

栄養アセスメント

栄養士は、温度板から
患者の年齢・身長・体重・身体状況(活動性)から
基礎代謝量とエネルギー必要量を算出し、
栄養状態や数ヶ月間の推移から
栄養アセスメントを行う
褥瘡マット使用一覧表

DESIGN
 

褥瘡の経過

 

褥瘡会議報告

褥瘡経過報告書

まとめ、及び今後の展望

 @ コンピューターシステムを活用した褥瘡対策チームの共通認識の徹底が図られ、他の職員への啓発がはされた。
 A 項目事になっている情報を患者ごとに表示
 B 褥瘡のページの質向上